このブログを開始してから8か月が経過しました。書いた記事数は30以上となります。
元々は静的サイトジェネレータを勉強するために始めたブログですが、ここまで長続きするとは正直思いませんでした。
今回はインフラエンジニアにこそ技術ブログを書いて欲しいと感じることが多かったので、何故そう思ったのかについてまとめてみました。
インフラエンジニアはアウトプットするのがしんどい
インフラエンジニアは、他のエンジニアと比較してアウトプットできる成果物は少なかったりします。
例えば、フロントエンドエンジニアやアプリケーションエンジニアが、アウトプットとしてWebサイトや個人アプリを作成するのは、これまでの業務経験が活かしやすいので学習コストが少なくて済みます。作成したソースコード等もGithubで簡単に公開することが可能です。
一方でインフラエンジニアは、サーバ・ネットワーク構築やOS・ミドルウェア設定が主な仕事となるため、ユーザの目に見えるようなアウトプットを作成するのは意外と難しいです。最近ですとIaCのコードをGithubで公開という選択肢が増えたものの、他エンジニアより少ないことには変わりありません。
ブログはアウトプットの中でも始めやすい
エンジニアのアウトプットはWebサイトやアプリ開発に限った話ではありません。
スライドを作成してLTに登壇や、動画を編集してYouTube等にアップロードなど、さまざまな方法があります。
個人的にはブログが一番始めやすいのでオススメです。
2021年現在は、さまざまなブログサービスがあります。
一昔前のように、レンタルサーバを契約してWordPress環境を構築しなくても、以下のサービスで簡単にブログを始めることが可能です。
noteやZennは記事を有料で販売可能なので、質の高い記事を作成することができるのであれば、これらのサービスでブログを開始するのもありです。
ブログ記事は短くても良い
企業の技術ブログのように、長文で質の高い内容を書けるのが理想ではありますが、それだと継続するのが苦痛になってしまいます。
個人ブログであれば、構築・開発のメモや備忘用に短文の記事をまとめるだけでも十分です。
まずはブログでアウトプットを継続するのが重要となります。
ブログのネタがない
毎回、そこまで凝ったネタを考える必要はありません。
業務中で疑問に思って調べたことや、質問されたことをまとめるだけでも、他のエンジニアからすると重宝されたりします。
また、実際に手を動かして環境やソフトウェアを導入・開発した記事をまとめておくと、後で振り返りたい時に短時間で復習することができます。
インフラエンジニアはサーバ、ストレージ、ネットワークで、ニッチな知識を豊富に溜め込んでいると思います。
そのまま自分の中に溜め込むのは大変勿体無いので、これを機にこれまでの知見をアウトプットすれば、それが巡り巡って他のエンジニアを助けることができるでしょう。
静的サイトジェネレータを試して欲しい
生粋のインフラエンジニアで、これまで低レイヤーの技術しか扱うことがなかったのであれば、是非一度は静的サイトジェネレータでブログ構築を経験して欲しいです。
何故かというと、GitやCI/CD、Webサイト運用に必要な最低限の知識を学ぶことができるからです。
静的サイトジェネレータをどれにするか悩むと思いますが、フロントエンドにあまり触れたことがなければ、今回はブログ用途なのでHugoをオススメします。
Hugoの特徴としてはGo言語で実装されており、Markdownで作成した記事からテンプレートにしたがってHTMLを高速で生成します。Goについて知らなくて全く問題ないので学習コストも安く済みます。
ホスティング先は無料にしたければGithub PagesかNetlifyあたりとなります。
個人的には以下の理由でNetlifyをオススメします。
- 無料プランがあり、転送量:100GB/月、ビルド時間:300分/月まで使用できる。2021/1時点で無料プランは無期限で利用可能。
- 独自ドメインで無料SSL(Let’s Encrypt)を設定できる。
- お問い合わせフォーム投稿が100回/月まで無料で使用できる。
- Githubと簡単に連携できる。
- ビルド機能がある。
ブログ運用で得られたもの
ブログ運用をしてきて、実際にどんなことが得られたのかをまとめてみました。
Web関連
- 静的サイトジェネレータの初歩的な知識。
- ブログ記事をGoogleで検索できるようにするには、Google Search Consoleでインデックス登録が必要。
- ブログのPV数やユーザ数、使用したOSやデバイスを把握するためには、Google Analyticsのトラッキングコードの設定が必要。
- アフィリエイトでGoogle Adsenseはクリック成果報酬型と呼ばれ、広告クリックで報酬が発生するが、PV数が少なければ報酬は滅多に発生しない。
DevOps関連
- Git・Githubの初歩的な使用方法。
- Git関連の簡易的なスクリプトを実行すれば、Netlifyでのビルドまで自動化できるので、あまりに便利すぎて感動した。
- 簡単にブログ記事を公開できたことから、CI/CDの大切さが身にしみて理解できた。
文章能力
- 2000~3000文字くらいの文字起こしであれば、特に苦痛を感じることがなくなった。
- コロナでリモートワークになったが、チャットによる文字でのコミュニケーションをストレスに感じることが少なかった。
- ブログを長期間更新しないと、何か書きたいという欲求が発生するようになった。
- Twitter沼にハマってしまった。
キャリアアップ
- PV数やユーザ数を見ることで、ちょっとした承認欲求を満たすことができた。
- イベントのレポートをまとめることで、自分の復習にもなるし、登壇者に感謝されることもあって嬉しかった。
- 転職時にアウトプットの一つとしてアピールすることができ、結果的に選考に合格できた。
- 業務引き継ぎ時に、ブログ記事を利用することで資料作成の負荷を軽減できた。
まとめ
何故、インフラエンジニアにこそ技術ブログを書いて欲しいのかについて、自分の考えや得られたものについてまとめてみました。
最初はQiita等のブログサービスから始めてみて、興味があれば静的サイトジェネレータで個人ブログを作成して見るというのが、挫折しにくくて良いかと思います。
アウトプットしないのは知的な便秘と言われているので、エンジニアであれば何らかの形でアウトプットしていきましょう!!